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液化石油ガスの積み込みの間における凍傷(低温火傷)

  • が起こったのですか?

    完全に冷却された液化石油ガスを運ぶタンカーが、積み込みのため係留されていました。

    積み込みの後、積み込みアームに窒素を吹き付ける必要がありました。

    ガス技術者が、圧力を高めるために船舶のマニホールドバルブを操作していました。  陸上の人員が、窒素ガスをカーゴアーム(cargo arm)に吹き付ける作業を開始しました。

    彼らは誤って、ターミナルアームの油圧式クイック接続(切り離し)カプラー(coupler)を開いてしまいました。

    液体プロパン(-43°C)が、ガス技術者の付近に放出されました。

    ガス技術者は凍傷を負い、病院で9日にわたり治療を受けることを余儀なくされました。

    化学薬品が放出されたマニホールドバルブの隣に立つ、保護衣を着たガス技術者
  • なぜ、そのようなことが起きたのでしょうか?

    陸上の操作員が誤って、保護措置がとられていないクイック接続(切り離し)スイッチを押してしまいました。

    アームにはまだ、液体プロパンが充填された状態だったため、スイッチは開状態になりました。  液体プロパンには窒素の圧力が加わり、開口部を通って放出されました。

    この手順により、ドレイン(drain)とパージ(purge)の間、いつでも開くことが可能となりました。

    この手順で、緊急放出が解除され、窒素が注入されました。しかし、緊急放出が解除されたとき、アーム遠隔制御は完全に作動できる状態で、クイック接続(切り離し)スイッチは開状態にすることが可能でした。

    化学薬品が放出されたマニホールドバルブの隣に立ち、圧力の上昇を確かめている、保護衣を着たガス技術者
  • 彼らは何を学びましたか

    リスク評価を行うことなく、絶対に安全装置を無効化しないでください。

    体系的なハザード&操作可能性(HAZOP)の調査を通して、重要な安全手順を確認してください。

    装置またはインターロックの論理が変更された場合、HAZOPを更新してください。

    個人用保護装置(PPE)は、寒さや液化ガスに耐え得るように設計されています。

    マニホールドの周囲で積み下ろしを行うときは、フルフェースの保護バイザーなど、寒さに耐えることのできる個人用保護装置(PPE)を装着するべきです。

    凍傷の危険性を、決して過小評価しないでください。直ちに、医療機関で治療を受けてください。

    両手と片脚に凍傷を負った作業員。火傷で皮膚が赤くなり、膝には包帯が巻かれている
  • 自問自答するか、クルーに質問してください

    この場合、なぜこういった事象が発生するのでしょうか?

    他に、どのようなリスク緩和のための措置をとることができましたか?

    このリスクを管理するために必要な情報を持っていますか?

    この作業の実施手順を改善するには、どうすればよいですか?

    正しいPPE(Personal Protective Equipment/個人用保護装置)を持っていますか?  他に何が必要ですか?

    Ask your crew - icon
公開日 16/10/21 2202 閲覧数

ガス技術者が、圧力を高めるために船舶のマニホールドバルブを操作していました。 陸上の人員が、窒素ガスをカーゴアーム(cargo arm)に吹き付ける作業を開始しました。 ガス技術者は凍傷を負い、病院で9日にわたり治療を受けることを余儀なくされました。