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吊り上げクラッチの故障

  • が起こったのですか?

    重量100トンのクローラークレーンが、重量16トンのコンクリート製壁パネルを吊り上げていました。

    この壁パネルには、重量のバランスをとるために4つの吊り上げインサートと等化層が備えられていました。

    重量5トンの吊り上げクラッチの一つにある吊り上げクラッチリンクが故障しました。

    クラッチリンクが壊れたとき、吊り上げ地点の2つは効力を持たず、パネルが地面に落下しました。

    負傷した作業員はいませんでしたが、パネルが大きく損傷しました(画像参照)。

    落下した重量16トンのパネル
  • なぜ、そのようなことが起きたのでしょうか?

    吊り上げクラッチリンクの主な故障原因は、その断面に存在していたけれど検知されなかった大きなき裂でした。

    き裂には錆が伴っており、長期にわたって存在していたことがうかがえます。

    き裂は、クラッチリンク内側の溶接場所にとても接近していたため、目視検査では見つけることが難しかったのかも知れません(インシデントが発生する6ヶ月前に検査とテストが行われていました)。

    以前よりき裂が生じていたことがうかがえるクラッチリンク
  • 彼らは何を学びましたか

    作業者は、プレキャストの部材を吊り上げるバックアップ吊り上げシステムを使用するべきです。

    索具を取り付けるクルーは、吊り上げ装置を使用する前にこれを詳細に目視検査するべきです。

    吊り上げクラッチに関するテスト体制を改善してください(たとえば、製造時だけでなく、12ヶ月ごとに行う点検時に非破壊(NDT)試験を導入してください)。

    検査では測定を行って、製造元のガイドラインに沿った許容値が守られているか判断してください。

    検査記録は、すべての吊り上げクラッチについて保持され、以下のデータを含むものとします。

    • 各クラッチアセンブリーの識別番号
    • 12ヶ月ごとに行う検査を実施する検査機関
    • 検査を実施する適正な能力を有する人員の名前
    • 用いられる検査方法(NDTが用いられる場合はこれを含める)
    • 検査結果(たとえば、合格/不合格)
    吊り上げインサートに取り付けられている、損傷を受けなかったクラッチ
  • 自問自答するか、クルーに質問してください

    この場合、なぜこういった事象が発生するのでしょうか?

    吊り上げ装置は、使用前にどのような点検を行っていますか?

    • 装置を点検するとき、どのような基準を参照しますか?

    私たちの吊り上げ装置について、非破壊(NDT)試験をどのくらいの頻度で実施していますか?どうすれば改善できますか?

    吊り上げ作業に関連するリスクとして、他にどのようなものがありますか?

    現場で同様の事態が発生するのを防ぐために、どのような措置を用意していますか?他に行えることは何ですか?

    Ask your crew - icon
公開日 19/06/22 272 閲覧数

重量100トンのクローラークレーンが、重量16トンのコンクリート製パネルを吊り上げていました。そのとき、吊り上げクラッチが故障しました。パネルが地上に落下し、大きく損傷しました。