発見されていなかったターンバックループ（turnback loop）の損傷が原因で、荷重物が船舶のフロアに落下する

何が起こったのですか？

クルーがダビットクレーン（davit crane）を操作し、油圧オイルが入った20ℓのドラム缶を10本（合計でおおよそ200ℓ～250ℓ）をハンドリングしていました。
待機している洋上風力発電アクセス船(CTV)へ、荷重物が吊り下げられ、降ろされていました。
ある不具合が生じ、これが原因で荷重物が制御できなくなり、CTV上に落下しました。
荷重物が船舶の手すりに衝撃を与えました。負傷者も出ず、環境問題も起きませんでした。
なぜ、そのようなことが起きたのでしょうか？

ワイヤーロープ上のターンバックループ（turnback loop）の終端に不具合が生じ、荷重物が落下しました。
作業を開始する前に、吊り上げアクセサリーの点検が行われていませんでした。このため、ターンバックループ（turnback loop）の終端に見られた損傷が発見されることはありませんでした。
彼らは何を学びましたか？

すべての吊り上げ装置を、使用前に点検してください。装置に怪しい箇所があるときは、絶対にそれを使用しないでください。
荷重物の総吊り上げ重量が、最大許容重量を超えていないことを確認してください。
吊り上げの手順と吊り上げ装置を見直してください。
自問自答するか、クルーに質問してください

吊り上げ装置を使用する前に、あなたは何を点検しますか？これまでに、この装置に問題が発生したことがありましたか？
この吊り上げ作業について、最新の吊り上げ計画は策定されていますか？
作業の開始前、または実施中に何か問題が生じたとき、あなたは何をするべきですか？
荷重物の下に、立入禁止区域は定められていますか？それは、明確にマーク表示されていますか？