消火用エアロゾル粒子を吸引した作業員が死亡

何が起こったのですか？

作業員の内二人は、メンテナンス中、漁船の機関室でメインエンジンの作業をしていました。
他の作業員二人は、同じ部屋で高濃度エアロゾル消火システムの取り付けを行なっていました。
取付中、警告なしに本システムが始動し、消火用エアロゾルの粒子が機関室に厚い雲のように充満しました。
作業員四人中三人は、怪我もなく避難に成功しました。
後に四人目の作業員が見つかった時は、すでに呼吸が止まっており、蘇生することはできませんでした。
なぜ、そのようなことが起きたのでしょうか？

想定外のインシデントが起こった時、当該作業員は消火用高濃度エアロゾル粒子を吸引してしまいました。
インストールマニュアルでは、エアロゾル放出が危険であると認識していましたが、それが死に至る可能性があることは述べていませんでした。消火用エアロゾルの粒子を吸ってしまうリスクに対して防止策を述べていなかったのです。
彼らは何を学びましたか？
高濃度エアロゾルの消火システムの取付に関与する者は、全員、エアロゾル粒子に暴露された時のリスクを認識しておくべきです。
特別な安全上の注意を、以下の通り設けなければなりません。
- 高濃度エアロゾルを放出させる前に、作業員が視聴双方で確認できる警報を出すべきです。
- 本システムを始動させる前に、保護された部品等を隔離したことを確認します。
本システムの取り付けやメンテナンスを行なっている間は、以下に留意します。
- 誤って始動しないように、しっかりとシステムを遮断しておく。
- ノンエッセンシャルワーカーは、そのエリアに立ち入ってはならない。
- 閉鎖空間の救助計画を設けておく。
自問自答するか、クルーに質問してください

自分が使用または設置する器具装置が誤って始動することはあり得ますか？これが起こった場合、どのようなリスクがありますか？
エアロゾル粒子に晒された時、どのようなリスクがありますか？
閉鎖空間の救助計画はありますか？それはどのような計画ですか？
自分や他の作業員を保護するために、どのような特別防止策を設けることができますか？